愛知県立芸術大学

名古屋郊外にある美術と音楽の大学。
設計:吉村順三
竣工:1970年
南山大学と同様に丘陵地の地形をそのまま生かした配置計画。
尾根部分に芸術科の講義棟が非常に長いピロティで建てられている。
ピロティについては、パルテノン神殿との関連性を指摘した、藤森照信氏の仮説がネットにあった。
http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/live_energy/modern/08.html

写真で見ると全体が巨大に見えるが、ヒューマンスケールな印象だった。
講義棟に直角に交わる細長いアプローチは、地面の高さが目線の位置まで上がったりと、敷地全体で高さ関係が複雑に構成されている。様々な位置から視線が交差する感じがして敷地全体で、豊かな一体感を感じた。
このようなキャンパスで、友達に内緒で付き合ってイチャついていたら、すぐバレそう。

南山大学

名古屋にある南山大学キャンパス
設計:アントニン・レーモンド
竣工:1964年?
名古屋市内だが丘陵の緑豊かな中にあり結構広い。
事前に調べてみると里山の形を活かして、一本の山道をキャンパス内のメイン幹線に据えて、左右非対称に校舎を点在させたようだ。
竣工時の写真より遙かに木々が大きく育っていて、校舎が緑に埋もれるように見え隠れしていて気持ちよかった。季節ごとに印象も随分変わりそう。
歩いていて、この感じはなんだっけ??とふと思った。

なんだっけ?

そうだ、母校である東京造形大学の八王子キャンパスコンペ案だ。
僕が入学した頃にはすでにキャンパスは完成されていたけど、磯崎新氏の尾根を巧みに使い、各校舎やアトリエを山の中に点在させた模型や図面を、僕達一年生はみんな授業で見せられたっけ。実際にできた東京造形大学はコンペ案からは大きく変更したようだ。インターネットで探しても、当時の造形大コンペ案の模型や図面の資料は出てこなかった。建築やランドスケープに全く興味のない18歳の僕に、強く印象を残した案を名古屋でふと思い出した。

神言神学院

名古屋の南山大学のとなりにある神言神学院。
設計:アントニン・レーモンド
竣工:1966年
外から見るとケーキみたいでふんわりしている。
なかに入ると塔になっている祭壇スペースは上から光が落ちてくるので神々しい。
周囲のシリンダー状のコンクリートシェルが、4つ扇形に張り付いている。シェルは壁も天井も塔に向かって、斜めになっているのは構造的な理由なのか、祭壇への中心性がより強まっている。
本に載っているレーモンドの初期エスキースを見ると周囲のシェルは、渦巻きみたいに段々大きくなる構成のも考えていたような…
面積は大きくなかったが荘厳な感じがした。

豊田市美術館

豊田市美術館
設計:谷口吉生/谷口建築設計研究所
竣工:1995年
豊田市の駅から少し歩いて高台のようなところにあった。
内部はすりガラスから自然光が入る回廊に展示室があったりと複雑になっている。歩いてると急に目の前が開けたり、他の展示室とレベル差があって繋がったりと空間が豊かに感じる。
中庭のゲートみたいなものから外は、池と芝生が敷かれたランドスケープで自然が多くあるが、リチャード・セラの彫刻や幾何学的な噴水など、哲学的で凛とした世界だった。

ガレリア・アッカ

心斎橋のガレリア・アッカ。
設計は安藤忠雄。竣工は1988年。
雑多な路地から細い入口を入ると、巨大な吹き抜けにトップライト、スパッと切られたような細い通路や、吹き抜けに面するアールのついた階段などで複雑に構成され、内部は宇宙的。まさに安藤建築という感じで好きなので、前を通る機会があったらよく立ち寄るがもう何回目だろ。多分また来る事もあっか。

豊岡市民会館

豊岡市民会館を見に行ってきた。
建築設計は増田友也。竣工は1971年。
ダイナミックな造形と濃厚なディティールで見ていて楽しい。
増田友也建築を観るのは鳴門文化会館、鳴門市役所、京都大学体育館につづいて4つ目だがどれも非常に力強い。
休館日だったが、たまたま通りかかった親切な職員の方が丁寧に案内してくれて本当にありがたいなぁ、と思った。

船越桂さんの彫刻が載ったポスターに惹かれて東洋陶磁美術館に行ってきた。
建築設計は日建設計で、静謐な空間と美しいディティールに感銘を受けた。
常設展では李氏朝鮮時代の磁器がたくさんあるが、絵付けのない青磁と白磁に凛とした美しさを感じ好きになった。
展示は撮影可で写真をアップしようと思ったけどうまくできない。
まあいいや。